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種類: Journal Article
タイトル: 看護における「生活リズム」:概念分析
タイトル別表記: “Daily Rhythms” in Nursing:A Concept Analysis
著者: 大橋, 久美子
キーワード: 生活リズム
睡眠覚醒リズム
健康
生活行動援助
daily rhythms
sleep-wake rhythm
daily care
health
調査法・尺度: 概念分析
concept analysis
掲載誌: 聖路加看護学会誌
巻: 14
号: 2
開始ページ: 1
終了ページ: 9
発行年月日: 2010年8月31日
出版者: 聖路加看護学会
抄録: 【研究目的】看護における「生活リズム」の概念の特徴を明らかにし,生活行動援助における概念活用の 有用性を検討することである。 【研究方法】概念分析の方法としてRodgers(2000)のアプローチ方法を用いた。収集した31文献から, 生活リズムの定義,属性,先行要件,帰結,代替用語,関連概念を抽出して分析した。 【結果】生活リズムの属性は,①日中の活動と夜間の睡眠の2層を基本とする一日の活動形態,②一日周 期のリズム現象,③生活リズムの多様性,の3つが抽出された。先行要件は,①生体リズム,②環境,③ラ イフサイクル,④適応能力,⑤活動への動機づけ,⑥一日の予定,⑦日中の活動,⑧夜間の睡眠の8つが抽 出された。帰結は生活リズムの乱れによる問題と生活リズムが整うことによる利点という2つのテーマから 各5つ抽出された。生活リズムの乱れによる問題は,①生体リズムの乱れ,②活動性の低下,③症状の悪化, ④回復遅延,⑤ QOL の低下であり,生活リズムが整うことによる利点は,①生活習慣の確立,②活動性の 向上,③症状の改善・防止,④回復促進,⑤ QOL の向上であった。 【考察】結果から,生活リズムは「日中の活動と夜間の睡眠を基本とする活動期と休息期の2層の活動が 一日周期で繰り返されるリズム現象である。ただし,生体リズム,環境,ライフスタイル,適応能力,活動 への動機づけ,一日の予定,日中の活動,夜間の睡眠など,個人の内外の状況に応じて多様な側面を持つ」 と定義する。看護における生活リズムの概念は,健康の視点から生活リズムを整えるという援助の方向性と 内容を提示しており,生活行動援助の開発における概念活用の有用性が示唆される。
抄録別表記: [Purpose] To clarify characteristics of daily rhythms in nursing and to consider its usefulness for daily care. [Methods] Using Rodgers' concept analysis, thirty-one articles were categorized as: attributes, antecedents, consequences, alternative terms and related concepts. [Results] Attributes: 1) Activities during a day based on daytime activity and nighttime sleep, 2) rhythm phenomenon during a one-day cycle and 3) variety of daily rhythms. Antecedents: 1) biological rhythms, 2) environment, 3) life-style, 4) adaptability, 5) motivation for activity, 6) schedules during a day, 7) daytime activity and 8) nighttime sleep. Consequences formed two themes: Problems due to disturbances of daily rhythms: 1) disturbances of biological rhythms, 2) decrease of activity, 3) worsening of symptoms, 4) delay in recovery and 5) deterioration of quality of life (QOL) and advantages due to stability of daily rhythms: 1) established lifestyle habit, 2) increased activity, 3) improvement or prevention of symptoms, 4) promotion of recovery and 5) improvement of QOL. An alternative term was sleep-wake rhythm. Related concepts were biological rhythm and time cue. [Discussion] The following definition emerged: Daily rhythm is a one-day cycle phenomenon including activities during the daytime active-phase and the night rest-phase. Variations occur from: biological rhythms, environment, life cycle, adaptability, motivation for activity, daytime schedules, daytime activity and nighttime sleep. This concept indicated directionality and care contents to stabilize daily rhythms in nursing care. Therefore, the usefulness of the daily rhythm concept was accepted.
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出現コレクション:14巻2号
4.総説・論説・報告・資料

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