DSpace
   聖路加国際大学図書館 聖路加国際大学   

SLIU Repository >
聖路加看護学会誌 >
12巻2号 >

この研究成果の引用には次のURIを利用してください。: http://hdl.handle.net/10285/3447

種類: Journal Article
タイトル: 一般病棟における患者の「入院生活」:概念分析
タイトル別表記: "Hospital Life"from the perspective of inpatients: A concept analysis.
著者: 大橋, 久美子
キーワード: 入院生活
入院患者
日常生活援助
概念分析
概念モデル
掲載誌: 聖路加看護学会誌
巻: 12
号: 2
開始ページ: 14
終了ページ: 24
発行年月日: 2008年7月31日
出版者: 聖路加看護学会
抄録: 【研究目的】研究目的は,一般病棟における患者の「入院生活」という概念がもつ特徴を明らかにし,入院 患者への生活援助における概念活用の有用性を検討することである。 【研究方法】概念分析方法としてRodgers(2000)のアプローチ方法を用いた。収集した61 文献から,入院 生活の定義,属性,先行要件,帰結,代替用語,関連概念を抽出して分析したのち,概念モデルの作成を行った。 【結果】分析の結果,入院生活の属性として,①療養生活,②日常生活,③変化・変動,④適応・構築,⑤ネガティ ブな性質,⑥人生の一時期としての毎日の生活,の6 つが抽出された。先行要件として,①入院前の個人特 性,②病気特性,③入院患者の関心,④入院中の規則・ルール,⑤入院生活環境,⑥サポートシステム,⑦ 生活安定への援助因子,の7 つが抽出された。帰結として,①日々の生活の安定状態,②日々の生活の不安 定状態,③回復・移行の促進,④入院生活の長期化,の4 つが抽出された。概念モデルが作成され,先行要 件は,属性を導く因子と帰結である生活の安定状態をもたらす援助因子が位置づき,また属性に続く一次的 帰結として生活の安定もしくは不安定状態と,二次的帰結として回復・移行の促進もしくは入院生活の長期 化が位置づけられた。 【考察】「入院生活」とは「ストレスや不安などのネガティブな性質を内在し,変動する安定性の中で,毎日 繰り返される療養生活と日常生活の諸活動の総体」と定義され,日々の安定状態をもたらすことを目標とす る看護の日常生活援助が二次的には健康の回復促進と移行につながる可能性が示されることから,基礎看護 教育と研究における概念活用の有用性が示唆される。
抄録別表記: Purpose: To clarify characteristics of “hospital life” (admission) experienced by inpatients in general wards using Rodgers’( 2000) approach and to consider the usefulness of the concept on daily care for inpatients. Methods: Sixty-one articles were collected and analyzed to identify the attributes, antecedents, consequences, alternative terms and related concepts of “hospital life” and then to derive a conceptual model. Results: Attributes: 1) living for recovering, 2) daily living, 3) change or fluctuation, 4) adaptation or restructuring, 5) negative nature and 6) daily life at one period in a patient’s life. Antecedents: 1) individual characteristics, 2) disease characteristics, 3) patient’s needs or concerns, 4) rules or regulations for hospital life, 5) life environment in hospital, 6)support system and 7) assistance for stable hospital life. Consequences: 1) stable living conditions in daily life, 2) unstable living conditions in daily life, 3) smooth recovery and transition and 4) prolonged hospital life. A conceptual model of“hospital life”were developed: Antecedents were divided into factors to lead attributes and a helping factor to promote stable life conditions. Consequences as primary outcome were stable or unstable living conditions and secondary outcome were smooth recovery and transition or prolonged hospital life. Discussion: From the results, the following definition can be proposed: Hospital life is total activities; daily repeated living for recovering and daily living with negative nature as stress or anxiety and changing stability. Nursing care for inpatients’daily life to promote stable life conditions may lead to promote recovery and transition. The usefulness of this concept in nursing education and research is suggested.
参考文献: 青木重陽,他(2006).外傷後高次脳機能障害の1例への就労支援 環境との相互作用の分析と情報提供.総合リハビリテーション,34(8),787-791.
芦田美紀,他(2001).障害を持つ患者のより良い退院をめざして(第1報)退院に対する意識調査. 西脇市立西脇病院誌,1(1),78-83.
東栄子(1997).患者-看護婦間における入院患者の気兼ねの実態.神奈川県立看護教育大学校看護教育研究集録,3(22),37-42.
Barac-Nieto, M., Spurr, G.B., Dahners, H.W., et al.(1980).Aerobic work capacity and endurance during nutritional repletion of severely undernourished men.The American Journal of Crinical Nutrution,33(11),2268-2275.
Chapman, G.E.(1988).Reporting therapeutic discourse in a therapeutic community.Journal of Advanced Nursing,13(2),255-264.
江端健治, 山田孝, 小林法一(2004).大腿骨骨頭壊死により人工骨頭全置換術を受けた事例に対するナラティブ・アプローチ.作業行動研究,8(1・2),30-34.
Ferrari, E., Magri, F., Dori, D., et al.(1995).Neuroendocrine correlates of the aging brain in humans.Neuroendocrinology,61(4),464-470.
藤崎郁(2006).系統看護学講座 専門3基礎看護学3基礎看護技術Ⅱ(第14版).東京:医学書院.
深井喜代子編(2002).新体系看護学第18巻基礎看護学③基礎看護技術(第1版).東京:メヂカルフレンド社.
深見達弥,他(2002).福岡大学産婦人科におけるクリニカルパスの有用性について.福岡大学医学紀要,29(4),231-236.
Hamilton, J.(1989).Comfort and the hospitalized chronically ill.Journal of Gerontological Nursing,15(4),28-33.
畑中祐子, 杉田聡(2003).入院環境における準拠枠の変化「仕方がない」という諦めの気持ちの考察を通じて.保健医療社会学論集,14(1),49-58.
林美紀, 祖父江正代(2004).痴呆のあるオストメイトにおける問題行動のアセスメントとその対策. 岐阜県立岐阜病院年報,12(25),103-106.
平野昭,他(2001).岩手県中央地域における患者の生活・認識・行動の特徴と看護援助に関する看護婦の認識 患者・医療者関係, 生活, 受療行動について.岩手県立大学看護学部紀要,3,59-68.
池根照美,他(2002).病棟内の臭いの追求と対策 新聞紙・コーヒーかす・炭による相乗効果.看護の研究,(33),197-200.
井上幸子, 平山朝子, 金子道子(1995).看護学体系第1巻 看護とは[1](第2版).東京:日本看護協会出版会.
井上幸子, 平山朝子, 金子道子(1996).看護学体系第2巻 看護とは[2](第3版).東京:日本看護協会出版会.
石関美津子(2006).ATLの告知を受け予後に不安を募らせる患者の看護 自己効力向上が患者に与える効果について.鐘紡記念病院誌,4(21),53-59.
岩本仁子, 阪口禎男(1989).婦人科入院患者の不安について.日本看護研究学会雑誌,12(2),21-30.
Jones, A.(1999).‘Listen,listen trust your own strange voice’(psychoanalytically informed conversations with a woman suffering serious illness).Journal of Advanced Nursing,29(4),826-831.
看護問題研究会監修(2004).厚生労働省新たな看護のあり方に関する検討会報告書.東京:日本看護協会出版会.
川島みどり(1994).看護の時代2 看護技術の現在(110).東京:勁草書房.
木村朱摩子,他(2005).患者の希望を取り入れた看護計画の実践を目指して より良い看護を提供するために.日本看護学会論文集: 成人看護Ⅱ,(35),266-267.
Kinsman, R.(1989).A conductive education approach to stroke patients at Barnet General Hospital.Physiotherapy,75(7),418-421.
河野友信(1993).入院生活と患者と医療.河野友信編,入院患者の心理(203).東京:講談社.
杣山貴要江(1996).医療機関での「生活」について―長期入院の事例を通して―.家庭科教育,70(9),70-75.
松田宣子, 村田恵子, 畑摩紀枝(1996).入院患者の状態不安と関連要因.神戸大学医学部保健学科紀要,11,39-45.
松根智美, 八十浜成人, 西川民子(2006).社会生活を経験して活動制限を受けた脊髄損傷患者の褥瘡治療に対する向き合い方.日本リハビリテーション看護学会学術大会集録,10(18 回),58-60.
松岡絵理, 佐々木享子, 市場幸子(2004).緊急手術によりストーマ造設した患者の看護 フィンクの危機理論モデルを活用して.東海ストーマリハビリテーション研究会誌,24(1),117-121.
McKenna, P., Haste, E.(1999).Clinical effectiveness of dramatherapy in the recovery from neuro-trauma.Disability and Rehabilitation,21(4),162-174.
水越茂美,他(2002).症例・事例研究 白内障手術患者の入院病歴の改革 クリニカルパスを導入して.眼科ケア,4(3),259-264.
持田裕子,他(2002).多床室における入院環境ストレス要因の分析.松江市立病院医学雑誌,6(1),41-44.
森岡清美編(1993).新社会学辞典(第1版).東京:有斐閣.
森田チエコ(1995).入院患者の対人認知に関する社会心理学的研究: その生活世界と安寧の関連.立教大学大学院社会学研究科論集,2,63-74.
武藤淳,他(1999).携帯型バルーンポンプと皮下埋め込みポートを用いたlow-dose FP療法による在宅癌化学療法.癌と化学療法,26(Suppl.II),321-325.
村田恵子,他(1996).入院患者のプライバシー意識への関連因子.神戸大学医学部保健学科紀要,11,1-8.
村山和江, 安井沙織(2005).回復期リハビリテーション病棟における頸髄損傷患者との関わり 食事動作の確立までの過程.日本リハビリテーション看護学会学術大会集録, 5 ,10(17),97-99.
永池京子(2007).序章 医療制度改革が看護に与える影響.インターナショナルナーシングレビュー,30(3),4-9.
内藤知里,他(2005).尊厳死を希望したALS患者のニードの変化.日本看護学会論文集:成人看護Ⅱ,(35),95-97.
中宗美由紀,他(2002).入院患者のWHOQOL26とVAS当院における疾患別の比較.JRリハビリテーション医療学誌,3(29),9-11.
名取初美, 島田啓子(2007).ハイリスク妊婦の長期入院体験とその意味づけ.金沢大学つるま保健学会誌,30(2),169-177.
野々村典子, 中野育子(1995).病床生活における患者意識.北里看護学誌,2(1),1-15.
小野晴子,他(2001).入院患者のQOLに関する満足度 4快(快食・快便・快眠・快談)からみた療養環境の分析.臨床看護研究,8(1),19-44.
大川二朗, 鳥居久美子, 河野通雄(2002).告知が行われたがん患者の入院満足度調査.兵庫県立成人病センター紀要,17,71-82.
大村寧, 阿部芳江(1996).老人病院に入院中の70歳代,80歳代病弱女性老人の生きがい 主として生活環境論的考察および衣服関連の要因について.日本衣服学会誌,40(1),45-50.
Parker, L. J.(1999).Managing and maintaining a safe environment in the hospital setting.British Journal of Nursing,8(16),1053-1054,1056,1058.
Rodgers, B. L., Knafl, K. A.(2000).Concept Development in Nursing Foundations.Techniques and Applications(2nded).Philadelphia:Saunders Company.
坂本すが(2007).急性期看護.インターナショナルナーシングレビュー,30(3),44-49.
佐藤登美編(2006).新体系看護学第16巻基礎看護学①看護学概論(第2版).東京:メヂカルフレンド社.
新村出編(1998).広辞苑(第5版).東京:岩波書店.
篠山薫(2001).病院環境の中で高齢者が作っている入院生活 高齢入院患者の適応のありようについて.神奈川県立看護教育大学校看護教育研究集録,3(26),341-348.
白石好,他(2005).乳癌食道転移による頸部食道狭窄に対して気管切開と胃瘻造設にて在宅緩和ケアを行った1例.癌と化学療法,32(Suppl.I),65-67.
Snyder, M.(1990).尾崎フサ子,他訳(1996).看護独自の介入―広がるサイエンスと技術(374).大阪:メディカ出版.
杉森みど里, 鈴木純恵, 船島なをみ(1994).入院患者の行動を構成する概念の帰納的構築を試みて ケア場面への参加観察を通じて.千葉大学看護学部紀要,3(16),17-24.
杉浦まどか,他(2000).アンケート調査からみた告知と不安について 婦人科領域における癌患者を対象として.名鉄医報,42,91-93.
高橋龍太郎, 奥川幸子(1991).入院患者の対人認知に関する社会心理学的研究 高齢入院患者の疾病状態・障害・入院生活と老年期への満足感との関係について.日本老年医学会雑誌,28(4),515-519.
竹内麻紀子, 河野保子(2003).化学療法を受けるがん患者の生活実態とセルフケア行動.看護学雑誌,67(11),1132-1137.
田崎幸博, 今泉敏史, 奈良崎保男(2006).日常生活動作の回復が得られた超高齢者(94歳)広範囲熱傷の治療経験.熱傷,32(2),81-87.
坪井良子, 松田たみ子編(2007).基礎看護学 考える基礎看護技術Ⅰ看護技術の基本(第3版).東京:ヌーベルヒロカワ.
Warren, J., Holloway, I., Smith, P.(2000).Fitting.maintaining a sense of self during hospitalization.International Journal of Nursing Studies,37(3),229-235.
渡邊益男(1996).生活の構造的把握の理論.東京:川島書店.
Wilcox, C.M., Faibicher, M., Wenger, N.K., et al.(1993).Prevalence of silent myocardial ischemia and arrhythmias in patients with coronary heart disease undergoing gastrointestinal tract endoscopic procedures.Archives of Internal Medicine,153(20),2325-2330.
山口美和,他(2005).術前股関節症患者の不安に対する対応.Hip Joint,31(Suppl.),42-43.
横山隆, 小野寺康博, 真野勉(2005).透析患者の高齢化による問題と対応 高齢維持透析患者の終末医療に関する臨床的検討 診療・看護の諸問題とその対策.日本透析医学会雑誌,38(4),263-265.
吉田時子, 前田マスヨ監修, 沢禮子編著(1991a).標準看護学講座第12巻 基礎看護学①(第2版).東京:金原出版.
吉田時子, 前田マスヨ監修, 小島操子, 金川克子編著(1991b).標準看護学講座第28 巻 老人看護学(第1版).東京:金原出版.
湯浅美千代,他(1996).施設・病院に入っている老人の生活リズムの乱れとその看護.老年看護学,1(1),79-89.
本文の種類: publisher
リンクURL: http://hdl.handle.net/10285/3447
出現コレクション:12巻2号

このアイテムのファイル:

ファイル 記述 サイズフォーマット
gakkai12-2-2009018.pdf1.23 MBAdobe PDF見る/開く

このリポジトリに保管されているアイテムは、他に指定されている場合を除き、著作権により保護されています。

 

Valid XHTML 1.0! Powered by DSpace Software Copyright © 2002-2007 MIT and Hewlett-Packard - このリポジトリへのご意見をお寄せください